・函館湯の川温泉 山内温泉 長生湯
コッカコーラ♪ 実に美しい湯船の風情 |
函館・湯の川地区には、5つの温泉銭湯があります。 日の出湯(←自家源泉)と永寿湯をのぞき、市営植物園内の共同源泉を使用しています。 ・場所 市営路面電車通り沿い。市電「湯の川駅」と「湯の川温泉駅」の間です。目立つので、すぐ見つかりますよ。 ・施設 木造2階建。かなり古びた外観。 コカコーラの真っ赤なCMロゴに挟まれた「長生湯」の看板が、なんとも、いい感じなんだわ。簡易な風除室に藍色の暖簾もイケてますこと。 昔ながらの対面式番台には、おばあさんが「ちょこん」。入浴料370円なり。 脱衣所の床は板張り。床も壁も煮しまったアメ色です。ロッカーの上や壁のフックに常連さんのお風呂道具袋がたくさんキープ。 レトロ・鄙びモード全開。脱衣所の真ん中にテーブルがあり、ちょっとした休憩コーナーになっています。ロッカー有り。犬なし。 ・湯船など 浴室は非常にシンプル。真ん中に小判型の湯船が一つあるのみ。温泉成分のカルシウム結晶が湯船や床にこってりこびりつき、なかなかいい風情じゃぁあ〜りませんか。 湯船は二つに区切られていて、大きくて深い部分には、生の湯がざんざか流れ込んでいきます。湯船の一部に穴があり、そこから浅めの小さい部分にお湯が流れ込み、そのまま掛け流されていきます。飲泉コーナーもあります。 お湯は「ナトリウム、カルシウムー塩化物泉。中性等張性高温泉。源泉温度64.1℃。PH6.74 温泉熱を利用したの熱帯植物園の中にある市営共同源泉「湯の川3丁目混合泉」を引き湯しています。無色透明、塩味、えぐ味、苦味あり。湯の華見られず。何とも言えない温泉臭あり。つるつる感なし。泡付きみられず。 ふんだんにお湯が掛け流されているのはいいとしても、もとが高温泉ですから湯船のお湯が熱い。半端じゃない。とてもじゃないが、私には入られる代物のではないのです。 足を入れたり出したりしていると、地元の方が見かねて、水で埋めてくれるありさまで、温泉愛好家としては情けないことこのうえなし。 さてと、せっかく埋めてくれたのでは、入らざるを得ません。 ただし、水でうめても、やっぱりメチャ熱い。我慢して入りますが全く動けない。動くと熱くて体中がビリビリです。 先客に「あははは、ここは湯の川の中ではぬるい方何だよ。これで熱いなんて言っていたら、他のところには入られないよ」と言われてしまった。あぁ〜(=_=)ばつが悪い。 いや〜な予感とともに、長生湯をあとにして、大盛湯へ向かったのでした。 ・感想 湯の川温泉街という、狭い地域に5つの温泉銭湯が存続しています。これは時代に逆行してます。なぜなのか? 地元の方々にお話を伺うと、この辺のみなさんは、やたら温泉に詳しい。それにかけ流しが当たり前。循環塩素消毒なんて許されない。泉質にも詳しい。 「函館は温泉マニアの巣窟かよ?」 というのは冗談ですが、非常に温泉を愛している。それがひしひし感じられる。生活の中に温泉が不可欠の存在になっている。湯の温度、泉質、雰囲気。それらにこだわり妥協しないのでこんなに残っちゃった。そんな風に解釈しました。感心しきりです。 (H16年1月 NIFTY 温泉銭湯フォーラムに投稿したモノより) |
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